专利摘要:
無機材料および孔隙形成剤を含むバッチ混合物から形成されるセラミックハニカムの収縮変化を低減する方法。Xは、37μm未満の直径を有する孔隙形成剤粒子の累積量の最小値である。生産期間中のXの最大値(Xmax)およびXの最小値(Xmin)、ならびにΔX=Xmax−Xminが存在する。本方法は、Xが25%〜71重量%の範囲にあり、ΔXが生産期間全体を通して≦23%になるように、相当な量の孔隙形成剤微粒子を固定する。
公开号:JP2011514876A
申请号:JP2010548723
申请日:2009-02-26
公开日:2011-05-12
发明作者:ジェイ ウォーレン,クリストファー;エル グレイ,サンドラ;エイ ゴロンブ,ナンシー;ジェイ デネカ,トーマス;ディー テペシュ,パトリック;イー マッコーリー,ダニエル
申请人:コーニング インコーポレイテッド;
IPC主号:C04B38-00
专利说明:

[0001] 本願は、2008年2月29日に出願した、米国仮特許出願第61/067,733号に対する優先権の利益を主張する。]
技術分野

[0002] 本発明は、セラミックハニカムの製造方法に関する。]
背景技術

[0003] 近年、ディーゼル・エンジン特有の燃料効率および耐久性の理由から、ディーゼル・エンジンに大きな関心が寄せられている。しかしながら、ディーゼル排気は、米国および欧州において、一般に望ましくないことが確認されている。ますます厳しくなる環境規制に起因して、さらに高い排気基準を満たすディーゼル・エンジンが必要とされるであろう。したがって、ディーゼル・エンジンの製造業者および排ガス規制会社が、よりクリーンであり、かつ、消費者にとって最小のコストで、全ての動作条件下において最も厳しい排ガス要求を満たすディーゼル・エンジンの達成に向けて取り組んでいる。]
[0004] ディーゼル排気の減少における最大の課題の1つは、ディーゼル排気システムに存在する微粒子のレベルを制御することである。ディーゼル微粒子は、主に炭素スートからなる。このようなスートをディーゼル排気から除去する方法の1つは、ディーゼルフィルタを利用するものである。セラミックディーゼル粒子フィルタ(DPF)は、多孔質の壁上またはその中にスートを捕捉することにより、ディーゼル・エンジンから出る排気ガスのろ過に幅広く使用されている。]
[0005] 一般にこれらのDPFには、セルチャネルが配置され、それらの少なくとも一部が塞栓されることにより、エンジン排気がDPFの多孔質の壁を通過するように強いる。これらのDPFは、その内壁表面には、酸化またはNOx触媒などの触媒コーティングを含みうる。セラミック粒子フィルタは、例えば、特許文献1に開示されている。]
[0006] DPFは、例えばチタン酸アルミニウム、コージエライト、および炭化ケイ素で構成されうる。多孔質のセラミックハニカムフィルタを形成するためのバッチ混合物は、形成されるセラミックに応じて、例えば、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニアの供給源を含む無機原材料;および、結合剤、孔隙形成剤、および/または溶媒などの加工助剤の混合物を含む。]
[0007] チタン酸アルミニウムハニカムDPFを形成するためのバッチ材料の例は、特許文献2に開示されている。コージエライトセラミックハニカムを形成するためのバッチ混合物の例は特許文献3〜7に開示されている。ハニカムを形成するためのバッチ材料には、さまざまな孔隙形成剤、例えば、デンプン(例えば、トウモロコシ、カンナ、サゴ、緑豆およびジャガイモデンプン)、小麦粉、セルロース、グラファイト、非結晶質の炭素および合成ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリスチレンおよびポリアクリル酸)が用いられている。]
[0008] 孔隙形成剤は、ハニカムの製造に用いられる材料の孔隙率および/またはメジアン孔隙径を増大させるのに用いられる。さまざまな粒径および粒径分布を有する孔隙形成剤が、DPFの製造に使用されている(例えば特許文献8を参照)。公開されている特許文献9には、グラファイト孔隙形成剤に起因する乾燥および焼成の問題から、狭い粒径分布を有するデンプン孔隙形成剤を使用し、グラファイト孔隙形成剤の使用を回避する、DPFバッチ材料が開示されている。]
[0009] 押出成形されたハニカムを生産する能力(例えば、最終寸法に機械加工しない)は、焼結または焼成工程の間のフィルタ収縮(または増大)の程度における可変性の適切な制御に応じて決まる。フィルタ輪郭の仕様は、押出成形した未焼成ハニカムの収縮の注意深い調節を必要とする。ハニカムにおける収縮変化の度合いを調節する方法は、ハニカム構造へと押出成形する前に、バッチ原材料を定義された粒径分布へと焼成、および/または、粉砕/粉末化する工程を有してなる。炭化ケイ素ハニカムでは、ケイ素含有量の変化が収縮挙動に影響を及ぼすことが示されている。]
先行技術

[0010] 米国特許第4,411,856号明細書
米国特許第7,259,120号明細書
米国特許第5,409,870号明細書
米国特許第7,141,089号明細書
米国特許第7,294,164号明細書
米国特許第7,309,371号明細書
米国再発行特許 38,888号明細書
米国特許第6,413,895号明細書
米国特許出願公開第2007/0119135号明細書]
発明が解決しようとする課題

[0011] したがって、比較的厳しいフィルタに合った仕様が達成されるように、ハニカムの大規模生産における日常的な収縮変化を最小限に抑える効果的な方法が望まれている。]
課題を解決するための手段

[0012] 第1の実施の形態に従い、セラミック粒子フィルタなどのセラミックハニカムの収縮変化を低減する方法が提供される。無機材料および孔隙形成剤(および他の加工助剤)を含むバッチ混合物が提供される。Xは、37μm未満(1μmは1×10-6メートルである)の孔隙形成剤の粒子の累積量として定義される。生産期間中のXの最大値(Xmax)およびXの最小値(Xmin)、ならびにΔX=Xmax−Xminが存在する。本発明の方法は、生産期間中のXが25%〜71重量%の範囲にあり、ΔXが≦23%になるように、孔隙形成剤における所定量の微粒子を固定する。第1の実施の形態において所定量の微粒子が固定される孔隙形成剤、または以下に記載する第2の実施の形態において選択される孔隙形成剤は、微粒子部分に重大な制約を有する孔隙形成剤である。このような孔隙形成剤の1つはグラファイトである。他の適切な孔隙形成剤としては、例えば、クルミ殻粉末、米デンプン、およびトウモロコシデンプンが挙げられる。]
[0013] ΔXの範囲は、次の2つの方法で達成することができる。1つの態様は、生産期間中に使用される孔隙形成剤の複数のロットのX値を分析し、分析に基づいてロットの順番を段階分けし、生産期間を通じてΔXの範囲が達成されるように孔隙形成剤をバッチ混合物に使用することを特徴とする。例えば、さまざまな規格の微粒子の孔隙形成剤ロットを注文または準備して、生産期間中、それらのX値が無作為に、時折大幅に変動するのではなく、徐々に増大または減少するようにする。第2の態様は、生産期間中に使用される孔隙形成剤のすべてを特定および分析して、孔隙形成剤が30重量%〜50重量%の範囲に限定されたX値を有することを確実にすることを特徴とする。]
[0014] さらなる態様では、Xは約30重量%〜50重量%の範囲であって差し支えなく、および/またはΔXは≦17%でありうる。本方法は、バッチ混合物でできた未焼成ハニカムを押出成形し、それらを焼成して、機械加工せずに収縮変化が低減されたセラミック粒子フィルタを形成するように、塞栓するように適合されたセラミックハニカムを生成する、各工程を有しうる。収縮変化とは、その期間中のフィルタの%収縮の最大値(Smax)とその期間中の%収縮の最小値(Smin)の差異とのことをいう。収縮変化は、≦1%に限定することができる。本発明の方法に従った孔隙形成剤の粒径分布は変化しうるが、第1の実施の形態では、適切な粒径分布は次の特性によって特徴付けられる:d10は10〜14μmであり、d30は24〜30μmであり、d50は38〜50μmであり、d90は87〜101μmである。生産期間は、少なくとも90,000の焼成セラミックハニカムを生産する期間でありうる。]
[0015] 第2の実施の形態は、多孔質のセラミックハニカムを製造する方法を特徴とする。本方法は、無機材料および孔隙形成剤(および他の加工助剤)を含むバッチ混合物を提供する工程を有してなる。孔隙形成剤は、細かい粒子(「微粒子」)を除去して、5μm以下の粒径を有する孔隙形成剤粒子の量が孔隙形成剤粒子の粒径分布の全体積の10%以下になるように選択される。他の実施の形態では、5μm以下の粒径を有する孔隙形成剤粒子の量は5重量%以下、または2重量%以下でありうる。本方法は、バッチ混合物でできたハニカムを押出成形(および乾燥)し、得られたハニカムを焼成して1%以下の収縮を有するセラミックハニカムを生成する、各工程を有しうる。]
[0016] 特に、孔隙形成剤は、次の粒径分布特性を有するように選択することができる:
5.5〜14μmの範囲のd10;
15.1〜27.9μmの範囲のd30;
25.8〜39.9μmの範囲のd50;および
60〜82.4μmの範囲のd90。]
[0017] さらに具体的には、孔隙形成剤は、次の粒径分布特性を有するように選択される:
5.6〜7.6μmの範囲のd10;
17.7〜20.2μmの範囲のd30;
31.9〜36.8μmの範囲のd50;および
80〜90μmの範囲のd90。]
[0018] さらになお具体的には、孔隙形成剤は、空気分級などによって、次の粒径分布特性を有するように調節される:
25〜26.5μmの範囲のd10;
35〜37μmの範囲のd30;
52〜56.9μmの範囲のd50;および
85〜95μmの範囲のd90。]
[0019] 本明細書に記載の実施の形態には数多くの利点が存在する。ハニカムの日常的な収縮の変化は孔隙形成剤における所定量の微粒子を固定することによって実質的に低減することができ、したがって、仕様外の輪郭に起因する製品のレベルの低下を低減することができる。これは、崩壊の影響を受けやすい、ハニカムにおける相当量の細孔を固定するであろう。加えて、固定量の微粒子を有する孔隙形成剤の使用は、従来のバッチ組成物でできたハニカムと比較して、物理的特性がわずかにしか変化を生じないであろう。さらには、実施の形態は、チタン酸アルミニウムハニカムを製造するための現在のバッチ混合物よりもレベルが低いグラファイト孔隙形成剤の使用を可能にしうる。これは、バッチ組成物における低いグラファイトレベルがハニカムの乾燥特性を著しく改善することが示されていることから、有利であろう。実施の形態は、収縮変化を低減するためには、全般的なバッチの粒径分布または組成物の変化は必要としない。孔隙形成剤からの微粒子の除去により、収縮が低減されたハニカムの生成が可能になる。収縮が低減された押出成形ハニカムは、最終製品の寸法における可変性が減少するであろうことから、有用である。]
[0020] 添付の図面および以下の詳細な説明から、特許請求の範囲に記載する本発明の多くの追加の特性、利点およびさらに十分な理解が得られるであろう。上記概要および以下の詳細な説明は、実施の形態を提供するが、これらは必要な要素または限定と解釈されるべきではないものと理解されるべきである。]
図面の簡単な説明

[0021] チタン酸アルミニウムハニカムを製造するための孔隙形成剤として用いられるグラファイトの「上限」および「下限」グレードの粒径分布(それぞれ14, 10)(これらのグラファイトグレードは、典型的なグラファイトグレードと比較して「極端」である)、および孔隙形成剤の粒径分布12。
37μm未満の孔隙形成剤粒子のグラファイト粒子の体積量と、セラミックハニカムの主軸収縮との関係を示すグラフ。
X軸は分析した連続的なセラミックハニカムを示し、Y軸はハニカムの%収縮(または増大)を示す、グラフ;グラファイト孔隙形成剤は図3aでは準ランダム順、図3bでは段階順になっている。
ハニカムを製造するバッチ混合物に用いられるグラファイト孔隙形成剤のd10値の関数としてのハニカムの%収縮を示すグラフ。
図4、6、および7のデータを作成するのに用いたグラファイト孔隙形成剤の粒径分布。
ハニカムを製造するバッチ混合物に用いられるグラファイト孔隙形成剤のd50値の関数としてのハニカムの%収縮を示すグラフ。
ハニカムを製造するバッチ混合物に用いられるグラファイト孔隙形成剤のd90値の関数としてのハニカムの%収縮を示すグラフ。] 図3a 図3b 図4
実施例

[0022] 第1の実施の形態は、グラファイトを孔隙形成剤のすべてまたは一部として用いるバッチ混合物を使用した、セラミックハニカムの収縮変化を低減する方法を特徴とする。相当量の微粒子を固定する孔隙形成剤は、実質的にグラファイトで構成される。本開示の観点から当業者に認識されるように、グラファイトに代えて、またはグラファイトに加えて、相当量の微粒子を固定する他の孔隙形成剤を使用して差し支えない。Xは、本明細書では、37μm未満の孔隙形成剤粒子の母集団におけるグラファイト粒子の累積量(重量%)として定義される。焼成セラミックハニカムが製造される生産期間中のXの最大値(Xmax)およびXの最小値(Xmin)、ならびにΔX=Xmax−Xminが存在する。この方法では、Xが25重量%〜71重量%の範囲にあり、ΔXが≦23%になるように、グラファイト孔隙形成剤の粒子の母集団における相当量のグラファイト微粒子が固定される。特定の態様では、Xは約30重量%〜50重量%の範囲であり、および/または、ΔX≦17%である。改善のため、生産期間の把握は、例えば、少なくとも90,000の焼成セラミックハニカムが生産される期間として説明することができる。生産期間は、本開示の観点から当業者に周知のように、この典型的な期間とは異なっていてもよい。]
[0023] 本開示に用いられる特定の用語の意味に関して、本明細書では「孔隙形成剤」は、未焼成体の乾燥または加熱の間に蒸発するか、または燃焼による蒸発を被り、所望の、通常は孔隙形成剤を使用しないで得られるであろうよりも大きい孔隙率および/または粗いメジアン孔隙径をもたらすとして定義される。関係X、すなわち、37μm未満のグラファイト孔隙形成剤の粒子の母集団における相当量(重量%)のグラファイト粒子において、粒径は同等の球径に基づいている。第1の実施の形態では、孔隙形成剤における「微粒子」は、同等の球径における37μm未満の粒子である。本開示におけるすべての粒径の測定は、MicrotracモデルS3500粒子分析器を用いたレーザー回折によって行った。サンプルポートにおいて0.1gのサンプルを直接循環水に加え、2滴の5%トリトンX溶液を用いて分散することにより、グラファイトサンプルを調製した。]
[0024] セラミック粒子フィルタを製造するためのグラファイト孔隙形成剤の異なる粒径分布を図1に示す。図1は、グラファイト孔隙形成剤の製品グレードの極端な「上限および下限範囲」の微粒子における著しい可変を示す。上限および下限の範囲のグレードは、製品グレードに見られるd30値の可変における外側限界を表す。「下限範囲」の曲線10および使用に適した材料の曲線12は、共に、約26μmのd30値および約42重量%のX値を有していた。すなわち、グラファイト孔隙形成剤の粒子の30重量%は26μm未満の粒径を有しており、グラファイト孔隙形成剤の粒子のグラファイト粒子の約42重量%は37μm未満の粒径を有していた。「上限範囲」の曲線14は、約16μmのd30値および約68重量%のX値を有していた。] 図1
[0025] 図2は、セラミックハニカムの収縮が、X値、すなわち、相当量(重量%)の、37μm未満のグラファイト孔隙形成剤の粒子の影響を受けることを示している。セラミックハニカムの収縮は、さまざまな因子、例えば、原材料およびさまざまな押出成形パラメータによる影響を受けうるが、図2および3を作成するのに用いた過去のデータにおいては、これらの他の因子は調節しなかった。図2および3aのデータは生産期間に由来し(図2における6ヶ月)、ここで、セラミックハニカムは、図1に示す上限範囲および下限範囲のグラファイト材料、ならびに、図1における上限範囲および下限範囲の材料のd30値間にあるd30値を有する多くの標準的なグラファイトグレードを含めた、グラファイト孔隙形成剤の数多くのロットを含むバッチ材料を使用して、製造された。] 図1 図2
[0026] グラファイト孔隙形成剤における相当量の37μm未満のグラファイト粒子と、それから作られたチタン酸アルミニウムセラミックハニカムの主軸収縮の間には、相関関係が生じた。図2における線は、データについての線形回帰の当てはめであり、重量%における37μm未満のグラファイト粒子が増大すると、セラミックハニカムの望ましくない収縮も増大することを示している。したがって、本発明の方法は、生産期間中のXmaxとXminとの差異を23%以内、さらに具体的には17%以内になることを確実にし、これが収縮変化を低減する。第1の実施の形態は、グラファイト孔隙形成剤またはバッチ組成物における微粒子または大きい粒子を探して排除するというよりは、これらの相当量およびそのバリエーションの微粒子を固定し、それによって、それらを用いて生産するハニカムの収縮における可変性を低減する。] 図2
[0027] グラファイト孔隙形成剤のグレードを段階化して、準ランダム順での生産に使用するグラファイト孔隙形成剤に起因するセラミックハニカムの短期における収縮変動率を最小限に抑えるためのプログラムを確立した。図3は、生産において生じるセラミックハニカムの収縮を試験した、この段階化プログラムの影響を示している。図3aは、グラファイト孔隙形成剤ロットを準ランダム順でバッチ材料に用い、得られた未焼成ハニカムを焼成したときのセラミックハニカムの収縮を示している。図3bは、グラファイト孔隙形成剤ロットを予備分析し、段階化した順でバッチ混合物に用い、得られた未焼成ハニカムを焼成したときの低減されたセラミックハニカムの収縮変化を示している。] 図3 図3a 図3b
[0028] 図3aでは、生産期間中、Xmaxは71重量%であり、Xminは44重量%であり、それらの差異または範囲は27%であった。これは、1.7%の収縮変化を生じた。図3bでは、生産期間中、Xmaxは64重量%であり、Xminは47重量%であり、それらの差異または範囲は17%であった。これは、1%収縮変化を生じた。グラファイト孔隙形成剤ロットを段階化した順で調節して、17%以下のΔX範囲を達成し、収縮変化の低減を生じた(図3bに示すように約1%)場合と比較して、グラファイト孔隙形成剤ロットを準ランダム順で使用した場合、収縮変化の範囲はより高くなった(図3aに示すように約1.7%)。図3bでは、生産期間中に使用する孔隙形成剤の複数のロット(非特定のX値を有する)のそれぞれについて孔隙形成剤における相当量の微粒子を分析し、順番を段階化することによって、グラファイト孔隙形成剤ロットを調節し、ここで、グラファイト孔隙形成剤ロットは、9週間の生産期間を通じて約17%のΔXを達成するようにバッチ混合物に用いた。] 図3a 図3b
[0029] 図3に提示するデータは、生産の間に製造されうるハニカムの数の単なる一例を表している。示される生産期間は任意であり、単に、比較する生産期間についての図3bのデータと比較した、生産期間についての図3aのデータを示しているに過ぎない。図3のデータは生産ロットに由来し、ここで、未焼成ハニカムが生成され、生産期間中、少なくとも約90,000の、多数の焼成ハニカム(セラミックハニカム)が生産された。] 図3 図3a 図3b
[0030] 本方法の別の態様は、生産期間中に用いられたグラファイト孔隙形成剤のすべてを特定化および分析して、X値が30重量%〜50重量%の範囲に限定されることを確実にすることを特徴とする。例えば、供給元から入手した、Xの範囲が30〜50重量%の仕様のグラファイト孔隙形成剤ロットのサンプルをレーザー回折を使用して予備分析して、生産期間中に使用する孔隙形成剤のすべてがこの範囲のX値を有することを確実にする。これは、段階化の工程と共に使用してもよい。]
[0031] 本明細書に記載される利点は、ハニカムを形成するための特定のバッチ混合物に限定されない。利点は、孔隙形成剤と共に適切に用いられうる無機源材料を有するバッチ混合物に適用される。図2および3のデータには、主にチタン酸アルミニウム相を有するセラミックハニカムを製造するためのバッチ混合物を使用したが、本開示は、適切な(例えばグラファイト)孔隙形成剤を用いることが可能な、コージエライトまたは他のセラミックのハニカムの製造のためのバッチ混合物にも適用することができる。] 図2
[0032] 第1の実施の形態におけるグラファイト孔隙形成剤は、表1の粒径分布特性A、BまたはCを有しうる。粒径分布特性Cが特に適している。]
[0033] 適切なバッチ組成物は、無機材料、本明細書に記載の固定微粒子(または下記の第2の実施の形態において述べる除去微粒子)を有する孔隙形成剤、および加工助剤を含む他の化合物を含む。本明細書に規定される固定微粒子を有するグラファイト孔隙形成剤は、適切な原料が用いられ、ローラーミルで粒径が低減されて、Asbury Graphite Mills、inc.から供給されうる。米国特許第7,259,120号明細書にはチタン酸アルミニウムハニカムを製造するための適切なバッチ組成物が開示されているが、本開示に記載のグラファイト孔隙形成剤が使用されている。バッチ組成物を可塑性の塊にし、これをダイを通じて押出成形して適切なセル密度、壁厚、および断面の外周縁寸法を有するハニカム構造を有する「湿潤性の」ハニカムへと成形する。湿潤性のハニカムを乾燥し、「未焼成」のハニカムを形成し、これを、所望の主要なセラミック相を有するセラミックハニカムを形成するのに適切な温度で、加熱炉内で焼成(例えば、焼結)する。セラミックハニカムは最終寸法を生成するための機械加工をせずに、予想する目標収縮を考慮した形状に押出成形した。]
[0034] 本開示で言及する%収縮および収縮変化は、ハニカムの未焼成段階と焼成段階の間に測定した、ハニカムの主軸の収縮に基づいている。次いで、セラミックハニカムを塞栓して、セラミックハニカムについて測定したものと実質的に同一の収縮変化および収縮を有するセラミック粒子フィルタが形成されうる。収縮変化は、生産期間中に生じるフィルタの%収縮の最大値(Smax)からその期間中に生じるフィルタの%収縮の最小値(Smin)を差し引いた値として定義され、収縮変化は≦1%でありうる。]
[0035] 第2の実施の形態は、多孔質のセラミックハニカムを製造する方法を特徴とする。本方法は、無機源材料および孔隙形成剤を含むバッチ混合物を提供する工程を有してなる。孔隙形成剤は、5μm以下の粒径を有する孔隙形成剤粒子の量が、孔隙形成剤粒子の分布の全体積の10%以下になるように、微粒子を除去するように改質されることを含めて、選択される。さらには、5μm以下の粒径を有する孔隙形成剤粒子の量が5重量%以下、または2重量%以下でありうる。]
[0036] 図2、3および4のデータは、本開示に従って調節されていないジャガイモデンプンの孔隙形成剤を、バッチ組成物中の無機源材料の量に基づいて、ほぼ等分のグラファイト孔隙形成剤(焼成されている)と組み合わせて含む、バッチ混合物を使用して得られた。改質または分級、篩または篩過などによって選択されうる孔隙形成剤は、限定はしないが、例えばクルミ殻粉末、米デンプン、およびトウモロコシデンプンの孔隙形成剤を含む、相当量の微粒子を有する孔隙形成剤である。] 図2
[0037] 図4を参照すると、セラミックハニカムの収縮とd10値に基づいた孔隙形成剤における微粒子の量との相関関係が存在する。示される指数適合関数を使用して図4に線を引き、R2=.97の最小二乗法の高い当てはめを得た。約4μm、約6μmおよび約8μmのd10値を有する孔隙形成剤を用いたバッチ材料でできた未焼成のハニカムを焼成した収縮は、それぞれ、約1.2%、0.56%および0.19%であった。図4は、少なくとも4μmのd10値を有するように選択した孔隙形成剤の使用で、%収縮が1%以下という有利な結果を得たことを示している。] 図4
[0038] 図6を参照すると、セラミックハニカムの収縮とd50値に基づいた孔隙形成剤における微粒子の量との相関関係が存在する。示される指数適合関数を使用して図6に線を引き、R2=.96の最小二乗法の高い当てはめを得た。約15μm、約24μmおよび約33μmのd50値を有する孔隙形成剤を用いたバッチ材料でできた未焼成のハニカムを焼成した収縮は、それぞれ、約1.2%、0.56%および0.19%であった。図6は、少なくとも15μmのd50値を有するように選択した孔隙形成剤の使用で、%収縮が1%以下という有利な結果を得たことを示している。] 図6
[0039] 図7を参照すると、セラミックハニカムの収縮とd90値に基づいた孔隙形成剤における微粒子の量の相関関係が存在する。示される指数適合関数を使用して図7に線を引き、R2=.92の最小二乗法の高い当てはめを得た。約40μm、約55μmおよび約70μmのd90値を有する孔隙形成剤を用いたバッチ材料でできた未焼成のハニカムを焼成した収縮は、それぞれ、約1.2%、0.56%および0.19%であった。図7は、少なくとも40μmのd90値を有するように選択した孔隙形成剤の使用で、%収縮が1%以下という有利な結果を得たことを示している。] 図7
[0040] 図5は、図4に示すハニカムの%収縮を生じるように用いたグラファイト孔隙形成剤の粒径分布を示している。図5における曲線22は対照であり、図4にはそれに対応するデータ点はない。約8μmのd10における図4における2つのデータ点は、分布曲線20を有するグラファイト孔隙形成剤を使用して得られた。約6μmのd10におけるデータ点は、分布曲線24を有するグラファイト孔隙形成剤を使用して得られた。約4μmのd10におけるデータ点は、分布曲線26を有するグラファイト孔隙形成剤を使用して得られた。2μmより上のd10の左の隣のデータ点は、分布曲線28を有するグラファイト孔隙形成剤を使用して得られた。2μm未満の最も低いd10値における2つのデータ点は、共に、分布曲線30を有するグラファイト孔隙形成剤を使用して得られた。] 図4 図5
[0041] 孔隙形成剤は、粒径分布特性1、2、または3、および、次の表2に示す、関係するd10、d30、d50およびd90値を達成するように選択されうる。粒径分布特性1および2および範囲は、グラファイト孔隙形成剤のサンプルから得られた。1〜3の昇順の粒径分布特性を使用して、さらに良好な特性が達成されることが予想される。粒径特性3は、特性2の粒径分布を有する材料を空気分級することによって達成されうることの推定である。グラファイトの空気分級は、Asbury Graphite Mills,inc.社によって行われうる。]
[0042] 表2のデータによれば、孔隙形成剤は、3μmを超える、さらに好ましくは3μm〜35μm、最も好ましくは5μm〜27μmの範囲のd10を提供するように選択されうる。加えて、孔隙形成剤は、d50が15μm〜70μmの範囲、さらに好ましくは20μm〜65μmの範囲、最も好ましくは25μm〜57μmを提供するように選択されうる。加えて、孔隙形成剤は、d90が125μm未満、さらに好ましくは60μm〜120μm、最も好ましくは80μm〜110μmを提供するように選択されうる。]
[0043] 本明細書に記載される実施の形態の多くの変更およびバリエーションは、前述の開示の観点から、当業者には明白であろう。]
权利要求:

請求項1
無機材料および孔隙形成剤を含むバッチ混合物から形成されるセラミックハニカムの収縮変化を低減する方法であって、ここで、Xは、37μm相当の球径未満の前記孔隙形成剤における、粒子の累積量であり、生産期間中のXの最大値(Xmax)およびXの最小値(Xmin)、ならびにΔX=Xmax−Xminが存在し、該方法が、Xが25重量%〜71重量%の範囲にあり、ΔXが前記生産期間全体を通して≦23%になるように、前記孔隙形成剤における相当な量の微粒子を固定する工程を有してなる、方法。
請求項2
ΔX≦17%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
請求項3
Xが約30重量%〜50重量%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の方法。
請求項4
前記生産期間中に使用した孔隙形成剤の複数のロットについてX値を分析し、前記孔隙形成剤を前記バッチ混合物に使用して前記生産期間を通じて前記ΔXを達成するように、前記分析に基づいて前記ロットの順番を段階分けする、各工程を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
請求項5
生産期間中に使用したすべての孔隙形成剤を特定および分析し、前記孔隙形成剤が30重量%〜50重量%の範囲に限定されたX値を有することを確実にすることを特徴とする請求項1記載の方法。
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